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K_Co. 麻雀点数計算講座


 このページは、ときどき聞かれる点数計算の仕方を聞かれたときに口頭で説明するのが面倒であることから私的目的で作成されました。
 どうせ書くのなら、巷の詳細な点数計算書とは違って、自分自身が修得している(何も見ないで言える)点数計算法を書こうと思い、そういうコンセプトで綴ってあります。

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(本文)



 点数計算を修得するには、まず書籍等で基本を覚えることにはじまる。そして東風荘以外の一人用麻雀ゲームとかの和がりをすべて例題にして確認してみたり(東風荘でやるとみんなに迷惑!)、雑誌・近代麻雀の端っこにある点数計算例題をやってみたり、実際の麻雀で和がったときにわかる人に確認をとってもらいながら自分でやってみたりするといい。
 点差を考慮した必要点数計算は順位への駆け引きにも必要であり、これを覚えるか否かは雀力を左右する。

【点数計算方法】

→点数計算の原理

※注意
 「点数計算の原理」を知っている人は点数の言える人の中のさらに限られたごく一部である。
 実際の点数計算をするには
表を語呂合わせで覚えて実際でいえるようにするのが最も実用的である。

(実用重視なら語呂合わせ一覧へページ内ジャンプ!)

以下は、何事も理屈を知っておかないと気がすまない人か、理屈も知っておいて応用するのが好きな人が覚える内容である。

 点数計算の原理を知っていると、麻雀の点数表がどうしてあの数字になったのかがわかる。以下に具体的な算出法を書いておく。

 まず、和がりは和がりの形及び和がり方で基本の「符」が出る。符、は20から102まで「2」刻みで全部あり得る。そして、一の位を切り上げて、「符」として算出する。(22でも26でも30符。20ちょうどは20符。)20符、30符、40符が一番多くて、「符ハネ」したり七対子であったりすることで50符が次に多い。それ以上の符の和がりは珍しい。 ただし、七対子は和がりの形や和がり方での基本の符計算ができないから、25符に統一する。計算上は、一飜50符とする。(詳しい符計算は後述)
 で、「符」に、2の翻数乗を掛けて基本ベース点を出す。ただし、その際に掛ける翻数は「場ゾロ」(「バンバン」ともいう)という2飜分が必ず付くことになっているので、例えば「立直ドラ1」で和がったのならば二飜なのだが、その「場ゾロ」を加えて事実上四飜となり、「2^4 = 16」を掛けることとなる。 それは七対子でも一緒。七対子のみ(一飜50符)で和がったのなら、「50 × 2^3」で「400」とひとまず出る。
 子のツモ和がりなら、他家の子2人から「ベース点」ずつ・親から「ベース点×2」をもらう。(計「ベース点×4」。)
 子のロン和がりなら、放銃者が全額負担なのでその人が「ベース点×4」払う。
 親のツモ和がりなら、他家の子全員から「ベース点×2」ずつもらう。(計「ベース点×6」。これは、子の1.5倍になっている。)
 親のロン和がりなら、放銃者が全額負担なのでその人が「ベース点×6」払う。
 ただし、最終的な支払い段階では十の位を切り上げて行う。

※以上の計算法により、点数表暗記に実に役立つ、ある公式ができる。
  
「(2m)符n飜=m符(n+1)飜」
  文字で書くとわかり辛いかもしれないが、以下で具体的に適用する際にその都度述べる。




婦警さん、じゃなくて符計算ぉぃぉぃ の仕方
          
(だって、漢字変換じゃ最初にそう出るんだもん)

 とにかく和がったら20符(「基本符」)つく。ここにいろいろな理由で符を足していって、最終的に一の位を切り上げして「符」が出る。
 もし門前テンパイでロン和がりしたなら、ツモってたら「門前清自摸」という一飜役がついたのに残念だったで賞、というわけで、いきなり基本符にプラス10符される。(「門前ロンは30符」から足していく、と覚える。)
 I.門前であろうがなかろうが、とにかく最終的に自分でツモってあがったのなら「ツモ符(2符)」がつく。
 II.最終的に出来た面子の待ちが「カンチャン待ち」又は「ペンチャン待ち」又は「単騎待ち」なら「待ち符(2符)」がつく。(要するにリャンメン待ち・シャボ待ち以外が二符つく。別にノベタンとかでもよくて、とにかく最終的な待ちを分解してそう見ることとするのなら、待ち符はつく。)これは、しんどい待ちでよく和がったね賞。
 III.雀頭が役牌の対子だったら2符つく。その人にとっての連風牌の対子だったら4符つく。これは、一飜アップしなかったのが残念で賞。他は何の対子であっても全部0符。(オタ風対子も一九牌対子も0符。)
 IV.一九字牌(ヤオ九牌)の暗刻は一つあるにつき8符、暗槓なら一つにつき32符つく。(明刻は半分の4符、明槓も半分の16符ずつつく。)
 V.2〜8の数牌の暗刻は一つあるにつき4符、暗槓なら16符つく。(明刻は半分の2符、明槓も半分の8符ずつつく。)
  ※ちなみに、最終的にロンして刻子が一個できたならそれは明刻扱い、ツモしてできたなら暗刻扱い。
 VI.順子は何が何個あろうがみんな0符。

 ※以上の符計算において、I〜VIまでの符のプラス分が0ならば、「平和」という役がついて一飜アップする。ただし、「ツモ平和有り」という一般的なルールにおいては、「I.」の「ツモ符」だけは無視して「ツモ平和 20符二飜」とすることができる。(「門前清自摸」とツモ符の2符ととると、ツモった方が出和がるより安くなってしまい、これをなくすためにこのルールはある。) これにより、平和はツモれば必ず20符、門前ロンは必ず30符となる。 四面子全部が順子であっても平和がつかないのは、雀頭が役牌対子で2符以上ついてしまったり、最終的な待ちが両面でなかったために待ち符(カンチャン符とか)がついてしまうことによる。
 ※面前でない平和型(「食い平和」と呼ぶ)での出和がりは普通の計算では20符となるが、「食い平和は30符とする」という特例ルールが一般に定着している。ただし、コンピュータ糞ゲーには原則通り計算してしまって「タンヤオドラ2」を平和型で鳴いてから出和がったりすると「2600(子)」になってしまっていたりするものがある。
 ※七対子は二飜25符とするが、切り上げは行わず、一飜50符に換算して計算を行う。ただし、その計算で満貫以上になるときは七対子を二飜として数える。だから、立直一発七対ドラ2は跳満。

総合例)
 
子が「ツモ! 立直一発平和ツモ。」・・・20符4飜。20×2^6=1280(基本ベース点)。子が1280・親が「1280×2=2560」払う。切り上げて「(子)1300(親)2600!」、語呂で暗記している人は「イチサン ニィロク」という。 親の和がりなら、子は全員「1280×2=2560」。切り上げて「2600オール。」語呂でいえば「ニィロクオール。」

 こんな計算は表を忘れたときしかせず、大抵は何飜何符なのかだけ綿密に数え上げて、それが何点かを記憶から出していう。
 ツモったときの発声は、計算の原理からして子の点数が先に出るので「子→親」の順でいうのが正式なのだが、語呂合わせ上 逆になってしまっているものも多い。他人の発声に対してその語呂を知らなければ、多い点数の方が親、とリンスニングする。


→満貫ルール

 通常の計算をして点数の合計が子で8000点、親で12000点を越えるときは、計算方法を変える。これは、法外に高くなってしまう和がりを抹消してゲームバランスを保つために存在する。
 計算はただ翻数によって計算され、符は関係ない。
 上記の点数を超えて、五飜以下の場合は満貫、子で8000点、親で12000点。
 六飜、七飜は跳満。子で12000点、親で18000点(「インパチ」)。
 八飜、九飜、十飜は倍満。子で16000点、親で24000点。
 十一飜、十二飜は三倍満。子で24000点、親で36000点
 十三飜以上は数え役満。子で32000点、親で48000点。
  ※十一飜以上を三倍満として上限にしているルールもある。



→高得点法

点数計算を自分でやっていると、ひとつの和がりでもいろいろな見方があって、その見方によって高くも安くもなる場合がある。この場合は、最高得点に見られる計算方法を採用せねばならないという原則がある。 普通にやると支払う人がハコっちゃうから安く見る手で計算する、ということはできない

【覚えるべき点数とその語呂合わせ一覧】
 
ここに載せてある以上は満貫ルールで算出。

※特に語呂に頼って覚えているものを青字にした。

☆ 20符 ☆
  ※
二十符はツモ平和しかない。(「食い平和」ルールより20符一飜は実在しない。ま、あったら「一本二本(100,200)」なんだが。)ちなみに、「20符n飜=40符(n-1)飜」の式で換算できるので、40符ロンを覚えて(40符ツモの検算にも使い)、それを20符のときに換算する。だからこの列は慣れるまで覚える必要はない。

 20符 子 二飜が「ナシ(700,400)」。三飜「ナナトーサン(又は「センサンビャクナナヒャク」とそのまま)(1300,700)」、四飜が「イチサンニィロク(1300,2600)」、五飜で満貫。
 20符 親 二飜が「七本オール」又は「七百オール」、三飜が「千三百オール」又は「イチサンオール」、四飜が「ニィロクオール」(2600)、五飜は満貫。


☆ 30符 ☆
  ※三十符列は最もよく使う。
三十符ロンは平和しかあり得ないし、平和のロンは三十符しかあり得ない。ツモは平和以外のあらゆる手に適用される。

 30符 子のロン 一飜が「平和のみ 千点」とそのままで、二飜も「二千点」とそのまま、三飜は「ザンク」又は「サンキュー」(3900)、四飜は「ちっち」又は「ナナナナ」(7700)。
 30符 子のツモ は一飜が「ゴミ[つも](500,300)」、二飜が「ゴットウ(500,1000)」←合計2000という理由から、三飜が「セン ニセン」(1000,2000)、四飜が「ニセン ザンク」(2000,3900)。
 30符 親のロン 一飜が「センゴヒャク」とそのまま(1500)
←子の1.5倍ということで、二飜が「ニック」(2900)←「ク」にアクセント、三飜が「ゴッパ」(5800)←「パ」にアクセント、四飜が「ピンピンロク」(11600)※
 30符 親のツモ 一飜が「五本オール」又は「500オール」、二飜が「七本オール」又は「七百オール」、三飜が「二千オール」、四飜が「ザンク オール」(3900)。

  ※切り上げ8000ルール: 7700、11600の「ほぼ満貫」を満貫にするルールが広く普及している。このルールが「あり」だと、
      30符四翻子ロン→8000、ツモ→2000,4000

     30符四翻親ロン→12000、ツモ→4000オール
   となる。要注意なのは、このルールが「あり」でも、下記40符三翻ロンは「7700」のままということだ。(親にとって満貫ではないので。)

☆ 40符 ☆
 四十符列は平和以外の面前ロン広汎的に適用される。(符の加算が12符以上あれば符ハネして五十符以上となる。) 四十符ツモは必ず符ハネがいる。ちなみにツモって符ハネするためには暗刻(または明槓かそれ以上)が少なくとも一つ必要であり、ないとき(さらしていない部分がすべて順子のとき)は符ハネのチェックは必要ない。

 40符 子のロン は一飜が「1300」そのまま、二飜で「ニィロク」(2600)、三飜で「ゴンニ」(5200)。四飜で満貫。
 40符 子のツモ は一飜で「ナシ(700,400)」(又は「ナナヒャクセンサンビャク」とそのまま)、又は「シナ」(支那をイメージ)。二飜「ナナトーサン(又は「ナナヒャクセンサンビャク」とそのまま)(700,1300)」、三飜が「イチサンニィロク(1300,2600)」。四飜で満貫。
 40符 親のロン 一飜が「二千」、二飜が「ザンク」又は「サンキュー」(3900)、三飜が「ちっち」(7700)、四飜で満貫。
 40符 親のツモ 一飜が「七本オール」又は「七百オール」、二飜が「千三百オール」、三飜が「ニィロクオール」(2600)、四飜で満貫。


☆ 50符 ☆
  ※五十符列を最も頻繁に使うのは七対子計算である。むしろ「二十五符列」を覚えて「25符n飜=50符(n-1)飜」で五十符を算出した方が有意義といえる。ただし、二十五符列は最終的な十の位の切り上げが全くないため、ひとつ覚えればそれを半分にしたり倍にしたりするだけで正確な値が得られる。特に有効な和がりである「七対ドラ2」(四飜25符)を子で「ロクヨン(6400)」、親で「クンロク(9600)」と覚えて半分/二倍計算を数度することですべて算出するのがよい。

 50符 子のロン 一飜「1600」(そのまま)、二飜「ザンニ」(3200)、三飜「ロクヨン」(6400)、四飜で満貫。
 50符 子のツモ 一飜「四本 八本」(400,800)
←計1600ということから、二飜「八本 十六本」(800,1600)、三飜「いちろくザンニ」(1600,3200)、四飜は満貫。
 50符 親のロン 一飜「ニィよん」(2400)
←1600の1.5倍ということから、二飜「よんはち」(4800)、三飜「クンロク」(9600)、四飜は満貫。
 50符 親のツモ 一飜「はっぴゃくオール」
←計2400ということから、二飜「いちろくオール」←計4800ということから、三飜「ザンニオール」(3200 all)←計9600ということから、四飜は満貫。



  ☆ 60符以上 ☆
 60符は30符から換算する。30符の1翻高いところと一致(「60符n飜=30符(n+1)飜」)する。
 70符は基本計算する。三飜以上で満貫なので、子で一飜が2300、二飜が4500とうろ覚えしておけばいい。また、30符+40符で覚えた点数を加算すればほぼ正しい。一九字牌をカンしてリーのみ出和がりとか立直ドラ1出和がりとかでこうなるが、これはまれなことだ。(カンドラがそこまで乗らないうえに、32符アップしてカンが入っている奴に放銃する人があらわれることはまれ。)
 80符も滅多にないが、40符から換算できる。
 90符つく手で満貫にならないのはとても口惜しい場面だけであり、滅多にない。あったら基本計算。概算だけなら40符+50符すれば出る。
 100符も滅多にないが、あったら50符と換算して計算。
 最も高い符で最も弱いのは、110符1飜だ。南場の南家で、後付ありのルールで、
「南南中中234 西西西西
(暗槓) 一一一一(暗槓)
を(ドラも一個ものらないで)「中」でロンしてできる。102符となって、たぶんこれ以上 高い符はない。これは計算すると3600点(子)となる。
ちなみに同じケースで
「南南九九123 西西西西
(暗槓) 一一一一(暗槓)
を「九」でロンすれば110符2飜だ。



  ☆ 満貫以上 ☆
 とくに語呂とかもない。子の得点表:満貫8000点、跳満12000点、倍満16000点、三倍満24000点、役満32000点を覚えて(満貫8000点だけ覚えればあとは1.5倍・2倍・3倍・4倍にするだけ)、親ならばその1.5倍とするまでだ。そして、ロンならそのまま、ツモなら、子の和がりは4で割って親が倍払い、親の和がりは3で割ってオール、と原則通りやるだけである。跳満以上は翻数を数えこぼしやすいので要注意だ。
申告は「ニセンヨンセン」や「サンゼンロクセン」「ヨンセンハッセン」とそのまま。
 ちなみに以下のような通称もある。親の跳満を「オヤッパネ」又は「インパチ」 / 倍満のことを「テッパン」 / 親の倍満を「オヤバイ」又は「ニィヨンマル」又は「ニィヨンマルゼット」(「ゼット」はローカルだと思うが・・・)
「満貫です」「跳満です」「役満です」という人もいる。しかし他家が親か子か、ツモかロンかを考えねばならないので具体的に言ったほうがマナーがいい。



【得点申告】
 ツモ和がったらまずツモ和がり牌を手牌右端に置いて見せて(これは手牌の中に入れていないことを示す。)「ツモ」といってから手牌を開き、得点を申告する。
 ツモのときは子→親の順にいうのが原則とされる。例「ニセン ヨンセン です。」 逆に言っても通じるのでそれほどとがめられないが、慣れてない人が聞くと違和感を感じるので避けたほうが無難。
 本場懸賞がついているときは、次のようにいう。「ニセン ヨンセン は ニセンヒャク ヨンセンヒャク 」 「イチマンニセンはイチマンニセンロッピャク。」
 役はいわないでいいとしている場所がほとんど。
 「です」とか余計な言葉をつけずに点数のみ申告するのをよしとしている場所も多い。(が逆に、ぶっきらぼうでなごまないととられる慣れ合い系の場所もある。)


【得点あれこれ】

→和がり点の点数においてな感じがするのは、

  子なら面前がおいしい・・・
・40符三飜の5200(門前で三飜用意すればいい)
・四飜25符の6400(チートイの他に二飜用意する)
・30符四飜の7700(三飜時の3900を立直してこれにするのが最も立直で効率の良い点数増加)

  親なら三飜列と跳満がおいしい・・・
・30符三飜の5800(役牌/タンヤオ ドラ2を鳴いてあがってこの点数)
・40符三飜の7700(二飜時の3900を立直してこれにするのは立直で効率の良い点数増加)
・50符三飜の9600(手に12符と三飜を用意して門前ロンするなり七対ドラ2なりで子の満貫以上の点数が得られる)
・跳満の18000(子の跳満は親満で取り返せる[逆も然りだ]が、親の跳満は一度に返せない[子の倍満でまだ足りない]のでしばしば勝負を決定づける)

 というわけで、これらの点数がとれそうな手なら、無理に立直や手変わりなどでそれ以上を目指してゆっくり打つことはないし、それ以下ならここまでは引き上げるようにする。そんなことも、点数計算を知らないと気付かない。

著作開始:01/16/1999
更新履歴:01/17/1999, 01/25/1999, 02/08/1999(A木に感謝),03/17/2007,08/23/2011,01/30/2014 以上」


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